柳亭痴楽はイイ男
いよいよ暮れも押し迫り、私も含めた世間全体が酒臭い空気に淀んでいるような様相。
昨夜も職場の忘年会で、皇居の石垣まで飾られたイルミネーションの中をホロ酔い気分で彷徨したものである。
明けた休日。
さて、何をしようか...
今さらクリスマスに浮かれる柄でもなく、普段から小マメに片付けているので年末大掃除する必然性もない。
すなわち、これといった行動パターンが思い浮かばない。
とにかく中途半端である。
それでも天気はまあまあ良いし、外気もそこそこ暖かそうではないか。
家の中にくすぶっているのも建設性とはいえず、見切り発車で午後からブラブラ出かけてみた。
とりあえず恵比寿の東京都写真美術館へ向かう。
ここは常時三件程度の展示を催しているので、暇潰しにはうってつけなのだ。
困った時のアート・・・今さらながら、趣味範囲の狭さに驚かされる。
1時間ばかりノンビリした後、日比谷線にて六本木へ。
とりわけ六本木に用事はない。
そもそも昼間来てさほど楽しい場所ではなく、お酒を飲むにもまだ日が高すぎる。
ただ六本木通りから一本入った路地は年末の喧騒とは無縁で、意外にも静寂そのもの。
散歩コースとして受け止めれば、それなりに快適なのだ。
華やかなりし80年代、待ち合せ場所として一世を風靡した 『アマンド』。
その横から外苑東通りをひたすら下って行くと、飯倉の交差点を経て東京タワーの真下に出る。
さらに進んで芝公園を通り抜け、日比谷通りを左折すれば三田線・御成門駅の入口が見えてくる。
再び地下鉄に乗って神保町を目指す。
そぞろ歩く道すがら、正月休み用の本をオトナ買いしようかと思い立ったのである。
考えてみれば神保町も数ヶ月ぶりか。
といっても大幅に変化する街ではないし、改めて驚かされる事もない。
今日は古書店を回る気力は生まれず、三省堂のみで目的を済ませる事にする。
歴史物中心に、文庫本・新書を都合10冊ばかり購入。
ふと傍らのポスターに目をやれば、8階で恒例のカレンダー&手帳フェアを開催しているらしい。
そういえばまだ来年のカレンダーを用意していないではないか。
以前は年末ともなれば、会社の総務に取引先等々のカレンダーがひと山ナンボで置いてあり、金を払って手に入れるシロモノではなかったのだ。
それがこのご時世である。
大切な経費を得意先向けカレンダーに回す余裕などなく、たとえ作ったにせよウチのような子会社分までには至らないというのが実情。
故に、数年前からは自分自身で購入している次第。
早速エレベーターで8階へ。
本年分は黒井健のノスタルジックなイラスト物だったのだが、来年用は少々アカデミックな日展作品をチョイス。
外に出ればそろそろ日が傾いてきたのものの、まだまだ歩けそうである。
靖国通りを東へ東へ。
神田須田町交差点を左に曲がれば中央通り。
万世橋を渡り、アキバのざわめきには目もくれずしばし進む。
先日ヨドバシで新しい自転車を購入したのだが、本音をいえば昨今のオタク君たちはどうにも苦手なのだ。
彼らは舗道を歩きながら、周囲の流れなど一切考えず突如として立ち尽くしたりする。
見逃せない映像やらナニやらがあるのだろうが、こちらとしては危なっかしくて仕方ない。
かつては配線フェチの私が好きな街の一つであったのだが、今ではよほどの事情がない限り足を向けたくない土地ではある。
やがて松坂屋の看板が見えてくれば、そこはもう上野広小路。
本を選んでいる際に気付いたのだが、どうもこのところ老眼が予想以上に進んでいるようだ。
これまで使用していた老眼鏡がもはや用を足さなくなっており、不便さを感じながらもついつい買い替えを忘れてしまっている。
こういう事はタイミングというものが肝心だ。
右手に曲がって昭和通りへ。
多慶屋に寄り道して安物を一本調達。
これで当分は安心だろう。
御徒町・上野界隈は、いつもながらの見慣れた歳末風景が展開されている。
書き入れ時本番を前にして、当然のように盛り上がっているアメ横も変わらざる景色。
そのまま人の流れに身を任せつつ京成上野駅まで。
あえて特急・快速は見送り、各駅停車でノンビリゴトゴト揺られながら帰路に着くのであった。
この季節ならではの華やかなイルミネーションの洪水に浸り、ロマンティックにライトアップされた街並みを片寄せ歩く若い恋人たち。
彼らは彼らなりに頑張って欲しいものだ。
若い情熱は今だけ許される特権なのである。
しかしながら、足を棒にしつつ気分的には妙にマッタリ・・・そんな過ごし方でもそこそこエンジョイできる人種も存在するのだ。
あっさり認めてしまってはシャクなのだが、年齢的要因からくる歪んだ余裕なのかもしれない。
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コメント
なんか
途中下車ぶらり旅
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神保町からは、知っている景色が、目に浮かびます。
私の場合秋葉原が、散策スポットです。
投稿: おん | 2008/12/21 08:33
自分は六本木、青山辺りはほとんど無縁でしたが、神保町、上野広小路辺りはちとうるさいよ。
お昼はいもや(休日は休み?やべ、忘れてる)、キンッチンジロー、あるいは通好みの(俺だけ?)「アミ」の焼肉ライスなどを食したのでしょうか?
上野広小路では「うさぎや」のドラ焼きや「みはし」のあんみつ(今も男子禁制なの?)に舌づつみを打ったのでしょうか?
あの界隈、どこも一本筋の通ったもので、我々をうならしてくれるいいところだよね。あ~、行きたいな~。
投稿: きた | 2008/12/21 22:26